福岡発、2023年に大学のサークルで出会ったメンバーによって結成されたヒップホップクルー、Automatic Store。前作EP「subculture」からわずか1年で制作された本作は、その短い期間を感じさせないほど大きな進化を遂げており、HIPHOPシーンに新しい風を吹き込む作品となっている。既存の枠にとらわれることなく、様々な角度から大胆にアプローチを試みたこのアルバムは、彼らの各々が持つバックグラウンドや日々の何気ない瞬間、そしてそれぞれが抱える個性が鮮やかに表現され、豊かで多層的な作品に結実している。
例えば彼らが出会った地の名称でもある「Nanakuma」は、メンバーそれぞれの個性が色濃く反映された一曲である。 クルーの牽引役であるgenesの手によるトラックである本曲は、 genes自身のバースで勢いよくスタートする。彼の言葉には、福岡の街や仲間との日常が生き生きと描写されており、その力強いリリックが全体の方向性を示す。続いてcamel cocoは、リズミカルかつ独特な視点でビートを切り裂き、日常のリアルを描き出す。Nuuは、浮遊感のあるフロウで仲間との絆を表現し、そしてGLGMが鋭いリリックで、社会への挑戦や個人の葛藤を力強く掘り下げ、曲に深みを加えている。彼らのそれぞれのスタイルが見事に融合し、まさに四者四様の魅力が際立つ一曲となっている。
このアルバムのもう一つの特徴は、現代音楽の影響を受けた大胆なピアノのビートが取り入れられている点だ。「keep going」や「fall'n」では、緻密で変幻自在なピアノのビートが巧みに組み立てられており、その挑戦的なビートにも、彼らは流れるようなフロウでビートに寄り添い、美しく調和させている。この試みは、ヒップホップの枠を超えた新しい表現を追求しようとする彼らの姿勢を強く感じさせる部分であり、まさに進化し続けるAutomatic Storeの象徴的な瞬間となっている。
作品全体を通して感じられるのは、彼らの音楽に対する真摯な姿勢と、クルーとしての一体感だ。サークルでの出会いから、日々のレコーディングやセッションを通じて培われた信頼関係が、トラックごとに現れている。
彼らの力強いメッセージと次のステージを見せつける意欲作が、ついにドロップされた。
1: Intro
Automatic store
2: Nanakuma
Automatic store
3: bullshit
Automatic store
4: sanagi
Automatic store
5: keep going
Automatic store
6: Now loading...
Automatic store
7: to the kids
Automatic store
8: Tekito Style
Automatic store
9: New vintage
Automatic store
10: skit -talking studio -
Automatic store
11: QOL
Automatic store
12: spot light (OPEN SALE mix)
Automatic store
13: working demo
Automatic store
14: Fall'n
Automatic store
15: My path
Automatic store
16: skit -tenjin-
Automatic store
17: home town
Automatic store
18: seeds
Automatic store
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